般若寺

明徳2年（1391年）、大雲が創建した。大雲は大等一祐和尚を請じて開山とした。文明5年（1473年）には昌山によって真言宗の道場として再建された。このとき現在の薬師堂も建てられた。だが、乱世のなかで堂宇は放置され次第に衰退してしまった。
永禄年間（1558年または1569年）に生駒氏が祈願所として再興し、久昌寺の末寺とした。このとき創建した大雲にちなみ、大雲山般若寺と改めた。しかし戦国時代のためにまたもや衰微し、修験者などの住庵となっていた。
慶安年間（1648年 - 1651年）に生駒因幡守利豊が再興し、山号を村上山に改めた。
延享元年（1744年）には久昌寺8世・絶澥大頂和尚が入り、堂宇が次第に整備された。薬師堂には96歳で没した生駒利豊が故郷の鬼取薬師像を模して刻んだ薬師如来が祀られた。
明治5年（1872年）、啓明学校（現在の布袋小学校）が寺を仮校舎として開校した。5年後には小折学校へと改称された。
小折学校は明治17年（1884年）に校舎が新築されて移転するまで般若寺に置かれた。
太平洋戦争の最中には、名古屋市立八熊小学校の疎開先にもなった。