瑞傳寺

承元3年（1209年）、若狭国の惣地頭・津々見右衛門次郎忠秀の家臣・清原入道是定により、天台宗の寺院として創建されたと伝わる。もともと七堂伽藍がある巨刹だったというが荒廃していき、本尊も地中に埋没してしまった。本尊はのちに小字堂田というところから発掘され元に戻された。
享保2年（1717年）、龍雲寺4世・警堂俊策大和尚により再興され、曹洞宗へ改められた。しかしかなりの間正式な住職が置かれず、寺の留守居により管理がなされた。主たる法要行事などは本寺である龍雲寺の住職が来て執り行っていた。
昭和3年9月21日、高塚に住む檀信徒の願望により、大道機運大和尚が正式な住職として迎えられた。また準法地であった寺格を法地に昇格させた。5年後の3月19日、住民・武内喜兵衛家より敷地を、ほかの檀信徒らより浄財一七四〇円五〇銭の寄進を受け、間口四間・奥行三間半の開山堂を新築し同時に本堂の瓦葺替工事を施行した。になり、昭和51年12月27日、大道から数えて3世・旭峰孝雄のとき、上前正の寄進で山門が再建され、三界万霊等の修復がなされた。また庫裡が老朽化し雨漏りがひどかったため、昭和63年3月13日に庫裡改築工事を施行、木造瓦葺二階建て一八万七二五二平方㍍を工事費二七五〇万円で完成した。庫裡建設と同時に、山門より東側川沿いに現和尚および村内檀徒三氏の寄進により、長さ二一㍍の石垣と塀を増設した。また巨大な石で神社参道の土止めも行い、さらに開山堂の拡張工事も行った。