皇大神社 (太神宮)

ここ長浜上郷の地は、江戸時代には上長浜村とも称し、隣接する四軒在家村から分村して成立した。分村の時期は定かではないが、元禄郷帳（1168〜1704）に見えることから、それ以前と思われる。
当社は、江戸幕府によって編纂された『新編武蔵風土記稿』長浜上鄉村の項に「太神宮 村の鎮守とす、上松寺持」と載っており、かつては太神宮と称していた。明治初年の神仏分離により、江戸時代に別当であった真言宗上江山上松寺は当社から離れた。また、明治はじめの神社明細帳には「村社皇大神社 祭神大日霎貴命 創立年月不詳と云えども社格は明治五年中旧入間県へ申立済」と載っている。その後、合併により長幡村が誕生し、村社に下郷の長幡部神社がなり、当社は無格社とされた。そのため、明治41年11月12日に長幡部神社へ移転、境内神社として祀られた。昭和22年氏子の希望により旧地のここに遷された。 当社の本殿は一間社流造りで、切り妻造り・妻入りの千木鰹木を備える覆屋の内に納められている。本殿は明治以前の造りと思われる。覆屋は老朽化が進んだため、平成20年改築された。