みみうらじんじゃ
島根県隠岐郡西ノ島町別府
島根県隠岐郡西ノ島町別府の山中に、耳浦川と呼ばれる小川に面して杉の木が2本立っており、その下に「耳浦神社」と呼ばれる小さな祠がある。地元の人々は「山神(さんじん)さん」「荒神(こうじん)さん」とも呼..
島根県隠岐郡西ノ島町別府の山中に、耳浦川と呼ばれる小川に面して杉の木が2本立っており、その下に「耳浦神社」と呼ばれる小さな祠がある。地元の人々は「山神(さんじん)さん」「荒神(こうじん)さん」とも呼び、神社の前を通るだけでなく、話題にすることをも憚るほど、恐ろしい神として崇めている。また、偉い行者でも治せない病気にかかっても、耳浦神社に祈願すれば治るとも信じられている。耳浦神社が祀られている山も、古来より神の山として地元の人々に畏れられている。
この神社は、古くはその別府の庄屋である御方屋近藤家の鎮守神を祀る山神社であった。代々、近藤家が宮守を勤めており、古い記録としては、元禄2年(1689年)の棟札に願主として近藤家の名前が書かれている。明治時代に近藤家が移転した後はその親戚によって祭が続けられていたが、神社合祀の影響で中断され、後に区長を当屋として復活した。神職は、海神社または焼火神社の宮司が務める。
毎年、春と秋の2回行われる。明治時代の記録では旧暦の2月初午と9月28日に行われていたが、現代は新暦の3月初巳と10月28日に行われている。春は午後7時頃、秋は午後8時頃から始められる。
場所は、耳浦神社と呼ばれる祠と、当屋の家または西ノ島町にある公会堂となる。