東国山仙住寺跡の御本尊様。この寺は寛永十九年(1642年)二代藩主伊達忠宗公の寄進により、仙台市青葉区八幡町に現存する真言宗宝光寺の末寺として眞海和尚が開山した。建立当初は旅人の安全を念じ、助(たすく)小屋をはたし、その存在は旅人に安心を与えた。特に冬期間は豪雪となるため頼もしいものであった。本尊は釈行基作と云われる十一面観音立像。現在は笹谷集落の「笹谷十一面観音堂」に安置されている。仙住寺は慶応三年(1867年)に火災で焼失。明治維新後に廃寺となった。笹谷古道の有耶無耶の関周辺に仙住寺跡はある。