観音寺

観音寺は群馬県藤岡市岡之郷甲にある真言宗の寺院。
正式名称は「白華山真如院観音寺」と号する。
土御門天皇御世の頃、正治二年（1200年）に法印快存の創建。堂塔・伽藍を完備して境内に三十余坊あり、輪観の美が備わっていたが、戦国時代の「神流川の戦い」の兵火で一切を焼失。この戦いは天正十年（1582年）六月十六から十九日にかけて、織田信長が本能寺の変によって敗死した後、織田方の滝川一益と北条氏直・氏邦が武蔵国児玉郡上里町周辺で争った戦いのことで、戦国を通じて関東地方において最も大きな野戦と言われており、かなり広範囲に戦火が及んだと伝えられます。
その後、後光明天皇の御世の頃、承応二年（1653年）法印盛長が中興開山となり、現在地に本堂・庫裡・観音堂を再興し、御朱印二十石を賜る。
その後、鐘楼堂・仁王門・中門・楼門などを順次再建して、ほぼ現有の寺観を整えて現在に至っている。
楼門の奥のある観音堂に祀る「千手観世音菩薩」「如意輪観世音菩薩」は弘法大師の作と言われており、六十年（甲子の年）に一度のご開扉といわれている秘仏で、江戸期上毛七観音第一番札所として知られている。
（ご由緒を要約しました。）