野牧寺

この寺の創建は南北朝時代で南朝年号正平十六年、北朝年号貞治元年(1362年)に現在の富岡市南蛇井の古刹、天台宗、法性山、実相寺の第三十世性海法印がこの地に隠棲し小さな庵を建て泉養山法性寺としたのが開創である。
後、法性寺を法勝寺と改名する。
其の後度々災禍に遭うも其の都度再興する。

大正三年(1914年）順知法印が前橋市総社町秋元山光厳寺より入山荒廃せる本堂・庫裏並びに鏡台地等を私財を投じて再興し泉養山法勝寺第三十六世の法燈を継承する。

昭和十七年(1914年)三ッ瀬の威徳山福蔵寺並びに中菅の龍光山無量壽寺と法勝寺の三箇寺を合併、東京浅草金龍山浅草寺第二十二世貫主大森亮順探題大僧正より南野牧にある寺であるが南無とは南が無いと書くので南を無くし『野牧寺』との寺号を授かり順知法印が野牧寺開山第一世として仏法興隆並びに檀信徒の教化に力を尽くせしが昭和四十四年八月二十八日七十六歳にて示寂。
減後天台座主猊下より大僧正の位を追授される。
第二世を継承した順誠が山号を順知山とし院号を三箇寺を合併したので三光院とする。
是に依って爾後天台宗順知山三光院野牧寺と改名現在に至る。